富士市の遠藤クリニック

内科・小児科・胃腸科・消化器科  TEL : 0545-34-0048  富士市神谷527-1

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3.ワクチンの種類
感染症と予防接種の種類
破傷風 接種回数 3回 接種間隔 0日、4週間後、半年~1年後
破傷風は土の中に病原体が潜んでおり、泥のついた傷などの怪我をすると傷口から感染します。
わが国でも年間100例前後の患者が報告されております。東日本大震災に関連しても10例報告があります。また、開発途上国では重要な感染症の一つです。
発病すると強い痙攣をおこし、呼吸不全で死亡することもあります。潜伏期に1日から数ヶ月(平均10日)の幅があり、海外で生活していると医療施設を手軽に利用できない可能性がある為、出国前の接種をお勧めします。
Tdap 輸入 接種回数 1
大人用三種混合ワクチン
現在、DPT(三種混合)ワクチンは日本では製造中止となり製造されておりません。
DT(ジフテリア、破傷風)の二種混合ワクチンが追加接種として行われておりますが、百日咳に対する効果が抜けております。
Tdapは輸入成人用DTP三種混合ワクチン(ジフテリア、破傷風、百日咳)です。
従来のDPTよりジフテリア毒素抗原量を減少することで局所反応が少なく、思春期以降の免疫強化(ブースター効果)を目的として使用します。
アメリカへの留学時、入寮時などに要求されるワクチンです。先進国への渡航する方、成人のジフテリア、破傷風、百日咳予防効果が期待できます。
ブースター効果を狙った場合は、破傷風単独よりこちらをお勧めします。
A型肝炎 国産 接種回数 3回 接種間隔 0日、2~4週間後、半年~1年後
輸入 接種回数 1
A型ワクチンは飲食物からかかる病気で、日本人が好む海産魚介系から感染するケースが多くみられます。米国や韓国でも流行があり、渡航先が先進国であっても接種を考慮すべきワクチンです。
死亡することは稀ですが、発熱、感冒様の症状後、黄疸をきたし1ヶ月近い入院を強いられます。途上国に渡航する場合は、滞在期間に関わらずワクチン接種をお勧めしております。輸入ワクチンは強い免疫獲得が一回で得られます。
B型肝炎 国産 接種回数 3回 接種間隔 0日、4週間後、半年~1年後
B型肝炎は性行為や血液、医療行為などから感染します。
医療機関における器具の消毒や輸血血液の安全性、医療行為に伴う感染はわが国ではほぼ解消されていますが、開発途上国においてはその限りではありません。
発病すると長期の入院を強いられ、慢性化すると肝硬変、肝がんになる可能性もあり、また、一部は劇症型となり、命を失うこともあります。途上国、とくに中国や東アジアに滞在する場合はワクチン接種を受けておきましょう。
TWINRIX
(A型肝炎・B型肝炎混合ワクチン)
(19歳以上の大人)
輸入 接種回数 3回 接種間隔 0日、4週間後、6ヶ月後
(迅速接種 4回 接種間隔 0日、7日後、21日後、12ヶ月後
A型肝炎・B型肝炎共に接種を検討されている方に推奨しておりますA型肝炎、B型肝炎ワクチンはともに海外渡航の際に必要性の高いワクチンです。このため、A型肝炎ワクチンとB型肝炎ワクチンは同時に接種されることが多く、海外では両方のワクチンが一つになったA型肝炎・B型肝炎ワクチンが広く利用されています。このワクチンを用いることにより、それぞれを別々に接種する場合に比べ、接種する回数が少なくて済みます。
肝炎の多発するハイリスク地域へ行かれる方で急いで免疫をつけたい方や災害活動、緊急援助隊など血液に触れるリスクの高い活動に携わるため急いで免疫をつけたい方などに対して、米国のFDAは2007年にaccelerated dosing schedule (急速接種法、あるいは加速接種法とも訳されます)を認可しています。
TWINRIX Junior
(1~18歳) 
輸入 接種回数 3回 接種間隔 0日、4週間後、6ヶ月後
※1~18歳用のA型肝炎・B型肝炎混合ワクチンです。
狂犬病 国産 接種回数 3回 接種間隔 0日、4週間後、半年~1年後
輸入 接種回数 3回 接種間隔 0日、7日後、21日又は28日後
狂犬病は犬や猫、マングース、狐、アライグマ、スカンク、コウモリなどの動物に噛まれたり、引っかかれたりして感染しますが、発病すると100%死亡する致死率の高い恐ろしい病気です。
暴露後でもワクチン接種などの適切な処置を即座に受けることができれば、ほぼ発病することはありません。しかし、現地ですぐに暴露後発病予防治療のワクチン接種、免疫グロブリン(これらが渡航先のすべての医療機関に必ず準備されているとは限りません)の治療を受けることができない可能性も考慮し、インドやフィリピンなどのアジア諸国、途上国や医療機関が少ない場所に滞在する場合は事前のワクチン接種をお勧めします。国内産ワクチンは十分な量が供給されておらず、また、主に暴露後接種を対象としたものです。さらに、免疫獲得にかかるための時間も長いので、国際水準の輸入ワクチンも準備しております。
狂犬病暴露後発病予防治療指針
曝露分類 暴露の程度 行うべき曝露後発病予防治療
第1類 ・動物を撫でたり、餌を与えた。
・傷や病変のない皮膚を舐められた。
治療不要
第2類 ・素肌を軽く咬まれたが傷はない。
・出血のない小さい引っ掻き傷または 擦り傷  
直ちに狂犬病ワクチン接種を開始。10日間*1の観察で加害動物が健康であれば、または加害動物を安楽死させ適切な方法で検査して狂犬病陰性と判定されれば治療中止
第3類 ・出血のある皮膚を破る咬傷、引っ掻き傷
・唾液による粘膜汚染
・傷のある皮膚を舐められた
・コウモリ*2と接触した場合
直ちに抗狂犬病免疫グロブリンと狂犬病ワクチン投与を開始。10日間の観察期間中 加害動物が健康であれば治療中止

*1.狂犬病が疑われるイヌ、ネコ以外の家畜や野生動物は捕獲して安楽死させ、適切な方法で狂犬病の検査を 行う。
*2.コウモリと接触した場合、咬傷や引っかき傷、粘膜への暴露が除外できなければ暴露後接種を考慮すべきである。

日本脳炎 接種回数 3回 接種間隔 0日、4週間後、1年後
日本脳炎は蚊に媒介される病気で、発病すると意識障害や麻痺をおこし、死亡することも少なくありません。
都市部などでは稀な病気ですが南アジア、東南アジアの郊外の農村地帯などで流行しています。キャンプ、ハイキング、サイクリングなど戸外活動を積極的に行う渡航者は接種をおすすめします。
ポリオ 接種回数 4回 接種間隔 0日、4週間後、8週間後、1年後
この病気は飲食物から感染(糞口感染)し、麻痺を起こします。
南アジアやアフリカなど流行関連地域(パキスタン、アフガニスタン、シリア、カメルーン、赤道ギニア、エチオピア、イラク、イスラエル、ソマリア、ナイジェリア、ニジェール、チャド、マリ、インド、アンゴラ、中国新疆ウイグル自治区)に滞在する方にお勧めします。
腸チフス 輸入 接種回数 1
腸チフスは飲食物から感染する病気で高熱、腸管出血、腸管穿孔を起こします。
日本ではワクチン製造(国産ワクチン)がされておりませんので輸入ワクチンしか存在しません。
最近、南アジア、東南アジアでは抗生物質の効かない耐性菌による腸チフスが増加しており、ぜひ予防接種を受けることをお勧めします。これらの地域では日常的に見られる感染症です。
このワクチンは日本で未認証の為、国際水準の輸入ワクチンとなります。
髄膜炎菌 接種回数 1回 
アフリカのサハラ砂漠以南の地域では、乾期に髄膜炎菌による髄膜炎、敗血症が流行します。
血圧低下、多臓器不全をきたします。致死率が高く、治癒しても麻痺、聴覚障害、てんかんなどの神経学的後遺症、四肢の変形など残します。
この病気は飛沫感染するため、流行地域などに滞在する方は接種をお勧めします。

※黄熱ワクチン(輸入生ワクチン)は日本では検疫所とその関連施設でしか行っていませんので、不明な点はご相談ください。アフリカ、中南米への渡航者は必ずご検討ください。

※予防接種の流行地域に関する詳しい説明などは → FORTHのホームページをご参照下さい